【子どもも大人も「気持ちに余白がある」暮らし】山田一生さん・裕美子さんご夫婦/2010年垂水市に移住
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大分県出身。人生の大きな転機をきっかけに、それまでのバリキャリな生活を手放し、2022年からスーツケースひとつで旅をしながら暮らす離島生活をスタート。沖縄県の西表島での暮らしを経て、友人の紹介で瀬戸内町の有人離島のひとつ・加計呂麻島へ辿り着き、さらに島暮らしの魅力に惹かれていく。
2024年、瀬戸内町の地域おこし協力隊としての活動を機に、本格的な移住生活が始まる。現在は地域おこし協力隊(移住・空き家担当)として活動する傍ら、奄美大島の伝統発酵飲料「ミキ」の活動を通して、島に息づく発酵文化や暮らしの魅力を発信している。
加計呂麻島で住み込みの宿の仕事を一区切りした後、一度地元へ戻り、次の暮らしの場所を探していました。そんなタイミングで、瀬戸内町の地域おこし協力隊の募集が始まり、「ご縁があればまた戻れるかもしれない」と思い応募。採用をきっかけに、旅の通過点だった島暮らしが、本格的な移住へとつながっていきました。
すでに暮らしたことのある場所だったので、大きな不安はありませんでした。もし初めて訪れる土地への移住だったら、それなりの覚悟が必要だったかもしれません。ですが、旅の延長線上で実際に暮らしを体験できていたことが、安心感につながっていたと思います。
暮らしの目線で、その土地の魅力を感じられることです。「この景色が好き」「この時間(トキ)が好き」と思える瞬間や、日々のちょっとした人との関わりから食文化も含めて、観光では味わえない醍醐味があります。
もちろん毎日が晴れの日ばかりではなく、天気の悪い日もありますが、そんな日々も含めて、この土地ならではの暮らし方を楽しめるようになりました。生まれ育った街に加えて、「大切な場所」がまたひとつ増えたことを嬉しく感じています。

「郷に入っては郷に従え」という言葉があるように、島には島の、その町には町の、そして集落には集落ごとの文化や暮らしのルールがあります。ルールというと少し堅く聞こえるかもしれませんが、お互いが心地よく暮らしていくための大切な知恵でもあると感じています。
現在、移住相談の窓口で相談対応もしていますが、実際に移住体験をしてみることで、理想と現実のギャップを少なくできたり、人とのつながりができたりと、移住後の暮らしを具体的にイメージしやすくなると思います。そういった意味でも、まずは「体験してみること」をおすすめしています。
協力隊卒業後は、ミキの活動を軸に起業する予定です。奄美大島で出会った島のソウルドリンクであり、伝統発酵飲料でもある「ミキ」を作り続けて、今年で4年になります。
自分で仕込んだミキの美味しさはもちろん格別ですが、みんなで集い、語り合いながら作るミキづくりの時間も、私にとって大切な魅力のひとつです。
一度きりの人生だからこそ、「好きなこと」や「楽しい」と感じることを仕事にしたい。島に来た頃から思い描いていたことのひとつを、これから少しずつ形にしていきたいと思っています。

加計呂麻島でミキ作りをしています。

奄美大島ではお米とさつまいもで発酵させる、島のソウルドリンク’ミキ’。